(2.3),(2.4)式を導出 〜クーロンの法則⇨電場〜

 \vec{F}(\vec{z_0})=\dfrac{q}{4\pi\varepsilon}\dfrac{Q(\vec{z_0}-\vec{z})}{\left|\vec{z_0}-\vec{z}\right|^3} \tag{1.4}上記、(1.4)式のクーロンの法則を分離して導出をするのですが前提としてクーロンの法則遠は隔作用的(万有引力的)記述であるということに注意し、これを近接作用的に記述する際に電場が定義されます。クーロンの法則には2つの電荷qQがありますが、仮にq=0であってもQによる力を及ぼさせる”何か”は残っているはず...という観点から生まれたのが電場です。以下の(2.3)式,(2.4)式が力と電場の式です。\vec{F}(\vec{z_0})=q\vec{E}(\vec{x}=\vec{z_0}) \tag{2.3}\vec{E}(\vec{x})=\dfrac{Q}{4\pi\varepsilon}\dfrac{\vec{x}-\vec{z}}{\left|\vec{x}-\vec{z}\right|^3} \tag{2.4} 以上の話に基づいて、早速(1.4)式を変形・分離を行っていきます。行うことは単純で、(1.4)式の右辺を q×"何か"という形にしていきます。(当たり前ですが、"何か"=\vec{E}(\vec{x})です。)\begin{eqnarray*}\vec{F}(\vec{z_0})=\dfrac{q}{4\pi\varepsilon}\dfrac{Q(\vec{z_0}-\vec{z})}{\left|\vec{z_0}-\vec{z}\right|^3} \tag{1.4}\\ =q\dfrac{1}{4\pi\varepsilon}\dfrac{Q(\vec{z_0}-\vec{z})}{\left|\vec{z_0}-\vec{z}\right|^3}\\=q\cancelto{\displaystyle\vec{E}(\vec{z_0})}{\dfrac{Q}{4\pi\varepsilon}\dfrac{\vec{z_0}-\vec{z}}{\left|\vec{z_0}-\vec{z}\right|^3}}\\=q\vec{E}(\vec{z_0})\end{eqnarray*}

以上の変形により電場 \vec{E}(\vec{z_0})が定義され、(2.3),(2.4)式が導出されます。

電磁気学 (物理テキストシリーズ 4)

電磁気学 (物理テキストシリーズ 4)

  • 作者:砂川 重信
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 このブログは自分の勉強の記録とともに誰かの役に立て場と思い始めたものです。電磁気学を読み自分なりにまとめたものを記載しています。そのため、表記ミスがある。物理として考えが間違っている。別なわかりやすい言い換えがある。説明が足りない。などなど、後学のためにもぜひコメント欄でご指摘お願いいたします。

11/30/2020